オオカミ女

さっき、会社のトイレで歯を磨いていた。
するとどこからともなくハチが出現。

気にすることなく磨き続けていると、ハチが私の周辺まで近づき様子を見にきた。
怖くなったのでハチからよけると、なんとハチがひつこく私の傍から離れない。
しまいには顔面に止まりそうな至近距離まで近づいてきたので
歯ブラシをくわえたままトイレから脱出。

するとなんと廊下まで追いかけてきてまた私の周辺でウヨウヨと動いている。
身の危険を感じ、事務室まで歯ブラシをくわえたまま避難。

しかし歯磨きの途中なので言葉が喋れず、片手に持った歯ブラシを振り回しながら
「ハヒ！ハヒ！（ハチ！ハチ！）」と周りの人に説明。

「どんなハチ？」「どこにいるの？」と聞かれても口の中が一杯一杯で説明不可。
仕方なくみんなを誘導して女子トイレ前に集める。
男性陣は廊下で待機、女性陣は一緒にトイレに入ってもらい、
わたしもパーカーのフードをかぶりながら恐る恐る室内を点検。

しかしハチの姿はまったく見えなかった。


「オオカミ少女？」
「どうせハチのご飯を食べようとしたんでしょ？」
「追いかけられるってネタ作りすぎ」

いろいろ言われたけれど、本当にいたんだってば！
追いかけられて必死だったんだってば